Light Source
Laser Diode


半導体レーザの評価項目


半導体レーザの評価項目に関してこの節では説明しようと思う。
どのような製品のコンセプトにするのかで、どの項目が重要であるのかは変わると思うのですが、
大きく評価すべき項目は以下にあげられる。

  評価項目  評価内容  評価詳細
電気  V-I 特性 電圧-電流特性(ダイオード特性)を評価する @微小電流領域でのリーク電流の少なさを評価
A立ち上がり領域でのp-n接合での質評価
B大電流領域での変調特性(LDの直列抵抗)の評価 
光電特性    L-I 特性  電流-光出力特性(DC電流とパルス電流特性がある)  @しきい値の評価
A傾き(外部微分量子効率)の評価
B直線性(キンクがないかどうか)の評価 
温度特性  温度変化に対するL-I特性などの変化  @温度上昇による結晶格子間隔拡大により、バンドギャップが低下し、V-I特性で電圧Vを下げる方向にシフトする(長波長化)ことの評価
AL-I特性からしきい値が上がる、効率が下がる、最高出力が減ることの評価
変調特性  高速変調に対するレーザ光の応答特性  @高速PDと高速OPによる時間応答の様子を評価 
光学特性      NEP  端面での光発光形状  @TVカメラ付き顕微鏡で端面での光スポットを評価 
FFP  光の放射各角の特性、放射パターン特性  @LDの層方向に平行なθ//と垂直θ⊥成分の強度特性分布を評価する
AFFPはNFPのフーリエ変換になっている 
スペクトル  発光している波長成分  @サイドモード抑圧比の評価
Aコヒーレンス特性の評価 
ノイズ特性  光の強度、波長揺らぎ、戻り光がある時の左記の揺らぎ  @固有ノイズと戻り光の評価 
非点隔差  X方向とY方向での光放射原点の位置の差   
偏光特性  TE/TM(TM/TE)強度比   
信頼性  エージング特性  素子寿命(通常APC駆動で駆動電流値が20%上昇するまでの時間で定義する)   

以上がLDを評価するときの項目である。
次節でそれらの評価を行ってみようと思う。