![GRIN Lens](Rayoptics15mage1.gif)
GRINレンズ
光が曲がるときは2つの要素によって曲がることを考察してきた
@屈折率差のある境界領域
A境界面での曲率
Aは@に従属するがこれも同時に光を曲げる要素である。
では@だけに着目してレンズを作ることは可能であろうか?
つまり通常の空間に均質な1つの屈折率をもつガラス板では、それに入射する平行光は出射後も平行光のままである。
![](iRayoptics15mage.jpg)
では同じガラス板でも屈折率を中心から放物線状に小さくしていくとどうなるだろう。
![](imRayoptics15age3.jpg)
中心のほうが屈折率が高いので波面はゆっくりと進み、外側のほうが屈折率は低いので波面は速く進むことが分かる。
とすると屈折率をうまく調整してあげることで、ある一点に波面が集光するように屈折率を設計することができるはずである。
それに関して考察すると、
屈折率分布を持った板ガラスに入った直後と図のB点を通る波面までの光路長に関して、
中心と外側で同じ光路長になっていれば、一点に集光するので、
![](iRayoptics15mage4.jpg)
![](iRayoptics15mage5.jpg)
さらに、
![](imRayoptics15age6.jpg)
であるので、代入すると板ガラスの屈折率は、
![](imRayoptics15age7.jpg)
である必要があることが集光レンズと等価になるための条件である。
このようなレンズをGRINレンズ(Gradient in the INdex of refraction)とよび、
現在ではいろいろな種類の放射状GRINレンズが市販されているし、何千万個以上ものGRINレンズが、
レーザプリンター、複写機等で使われている。