さらに進んだ誤差の扱い


4.1  関数関係をもつ物理量の間の誤差の取り扱い

例えば直方体材料の密度ρを求めることを考える。密度ρを直接計測することは難しいので以下の考察を行う

質量M、各辺の長さlx、ly、lzの間には、



ここから密度を算出する場合に、Mやlx等を計測する必要があるが、

その際に各計測結果は誤差を含むことになる。

そうした際に、密度ρはどのような誤差で記述できるのか考察しよう


(1)1変数の場合の取り扱い

次のような1変数Aの物理量Z(A)を考える



このとき兒を僊を用いて計算することを考える



以上を用いて1変数の物理量Aを用いて、最終的な物理量兒を算出することが可能となる


(2)多変数の場合

多変数になったとしても基本的なことは変わらない。必要なのは単純な微分の知識だけである。



Z(A,B)に関してA,Bの物理量を用いて誤差量兒を以下のように計算することが可能である



さらに、これの二乗和をとる



兒^2のばらつきは、平均値の値を考える。僊^2と傳^2は変数AとBのばらつきの二乗和平均値

σA^2とσB^2である。先ほども何度もやってきたように<σAσB>は両者は独立なので

その積の平均は0になる。よって



以上からばらつきの評価もすることが可能である

さらに考えを進めると一般的に変数を増やして議論しても全く変わらない。