偏光実験

直線偏光の実験

   実験の概要

 実験配置図

この実験では、直線偏光を出すタイプのLaserでは、Laser管の端の窓ガラス面が光軸とブリュースター角をなすように傾けてある。発振がP偏光のみで起こるため、非常に純度の高い直線偏光が得られる。

しかし、今回の小型のHe-Ne Laser(など)はブリュースター窓を持たないので無偏光で出てくる。そこでまず一つ目の直線偏光板によって、無偏光を直線偏光に変える。この偏光方向を基準にして、二枚目の直線偏光板の偏光軸をだけ傾けてこのときの強度との関係を考察する。

すぐ予想ができるのだが、電場は一枚目の直線偏向板で基準軸に平行であり、二枚目でそれを偏向軸に射影した成分だけが残り、強度はその二乗で効いてくるので、

   実験結果

角度(°)

強度(mA)

0

0.124

5

0.12

10

0.119

15

0.103

20

0.099

25

0.096

30

0.081

35

0.076

40

0.063

45

0.051

50

0.047

55

0.033

60

0.029

65

0.021

70

0.013

75

0.0078

80

0.0036

85

0.0009

90

0.00022

95

0.001

100

0.003

105

0.008

110

0.011

115

0.019

120

0.028

125

0.042

130

0.049

135

0.064

140

0.074

145

0.088

150

0.095

155

0.101

160

0.106

165

0.111

170

0.118

175

0.124

180

0.124

今回用いた近似式は


 このように見ると、0度と180度付近ではかなり直線が揺らいでいることになるが、これは真 
 の値に対して1%の誤差があるとすると強度の強いところではその値の1%というのが強度の
 弱いところに対する1%に比べて大きな揺らぎとして現れているためである。