Magneto-optical spectroscopy of positively charged excitons in GaAs quantum
wells
phys. rev. B A.J.Shields
1.Introduction
半導体の中のMott-Wannier excitonsは(excitonはそれ以外にも局在したexcitonがある)水素原子をmodelにして計算される。charged
excitonはbulkの時は見られない。それは二つ目のcarrierの束縛エネルギーが小さく見られない。ところが二次元電子系では計算によると束縛エネルギーがエンハンスされる。charged exciton(trion)の空間的な広がりのために通常のexcitonより大きな効果を示す。このような兆候は量子井戸のCdTeやGaAsで報告されている。
本実験では余分なholeをwellに入れるためにアクセプターが遠くに入れた。AlGaAsのbarrierより大きなエネルギーを持つ光を入れることでholeの密度を調整できる。
光で励起されたものは最初ポテンシャルで井戸にはいり、holegasと再結合発光する。PLは二つの構造を持つ。一つはexcitonともう1つはpositively
charged excitonである。これらのExcitonのPLはlaser intensityに依存する。温度依存に関してはcharged
excitonはholeとfree excitonに分裂するためにcharged excitonの発光は弱まる。本実験でのPLとPR(photoreflectance)のスペクトル依存性はよく現象を説明できる。
2.Experimental details
GaAs/AlGaAsのupper barrierに遠くにdopeしてある。GaAsの基盤にMBEの(311)方向に300ÅGaAsのQW、600ÅのAlGaAsのnon-dopedのspacer、2000Åのsi-doped(1.5×1017cm-2)AlGaAs、SiはAsのサイトにdopeしている。hole密度は1.8×1011cm-2,mobilityは7.4×105cm2/V s で1.7Kの測定である。二つ目の試料はspacerが狭いのでholeの濃度が高い。
3.Results and Discussion
fig.1(a)はLaser energy (EL) AlGaAs's barriers band gap(Eb)としたときに、intensity dependenceが見られる。それほど強度を入れていないときはGaAsのbulkの発光が見られる。HHGのラインは同定は温度依存からわかる。
fig.1(b)はその温度依存性を示している。温度を上げていくとエネルギーの高いところでも占有できるので高温側でも多少発光する。そのせいで発光のspectrumはbroadeningする。LHGからの発光も見られるがこれは期待しているものの強度よりかなり強いものとなっている。
Fig.2(a)はEL>>EbのときのLaser intensity dependenceを見たものである。同じ強度でもEL<<Ebより発光強度はかなり大きかった。二つの構造が見られるがこの分裂が1.0meVだけ離れている。
Laser intensity を大きくするとエネルギーの低いほうの発光をもらって、二つの構造のうちエネルギーの高いほう(Xは強くなり、charged
excitonは井戸内の余分なholeを消すようにelctronが注入されるために弱くなる。)が次第に強くなっている。
光のエネルギーはEL>>EbのときAlGaAsのbarrierでほとんど吸収される。アクセプターによって作られた電場は電子を量子井戸のほうに引き寄せる。そして再結合発光する。(上の図参照)
光励起されたholeは図のようにAlGaAsの価電子帯のところでトラップされる。つまり、このことによって量子井戸内のholeは減少する。このようなことはn-typeのremotely
doped sampleでも見られる。しかし、量的なものを比較するとp-typeのほうが多い。これはholeのほうがより効率的に量子井戸にためられるからだ(って当たり前だろ、何で効率がいいのかはかかれていない)
Fig.2ではエネルギーの高いほうがexciton、低いほうがcharged excitonとした。(大まかにはholeの束縛エネルギー分だけ、charged
excitonは低いところに存在する。つまり、X+ → h+ + photon)
EL<<EbとEL>>EbのPLの違い(発光強度、doublet structure and PL energy etc.)は実際QWのchargeの量によるStark
shift(電場によってバンドが斜めに傾く)やband の歪みによるものだと考えられる。
doubletの構造の解釈は温度依存性が支えている。温度を上げていくとエネルギーの高いほうにPLがtransferしていることがわかる。熱的な乖離が起こっていると考えられる(X+ → h+ + X)。
light-holeのPLも強くなっていることもわかる。X(lh)の出現。
XとX+から二つ目のholeのbinding energyは1.0meV程度(300ÅQW)である。この結果は計算結果と非常に似ている。ところで、2つ目のX+とX-の束縛エネルギーを比べたときに、X+の方がX-より有効質量が大きいために束縛エネルギーが大きくなることが予想される。あるひとはそれが17%程度という人もいる。
またX+の方がより余剰電場(余剰電荷による)に敏感なのは、空間的に分極した余剰のholeの波動関数の電場によって束縛エネルギーが小さくなることも考えられる。(elでもそうだろと思うのだが、)
Fig.3はPLの磁場依存性である。
光の方向は磁場に平行で(Faraday),QW-planeに垂直である。入射光と発光はともに円偏光にしてある。laser energy はAlGaAsのband
gapより大きくしてある。これを見ると磁場による反磁性shift(Bの二乗に比例する効果)が見られる。charged excitonのほうがexcitonより緩慢な動きをしている。これは磁場によってcharged excitonのほうがより閉じ込め効果を受けていることを示唆している。
ここで注意したいのは、実験結果からspin-singletはspin-tripletと比べてzero磁場下でも安定であるが、spin-tripletは磁場がないと安定に存在できない。これはnegative donor center(D-)やH-
の計算結果から知られていることである。
σ+ とσ-を比べたときに下の選択則から考えると σ+の方が高エネルギー側に発光すると期待されるがXのlineがboardingしていることからこのことが正しいと考えられる。
まずcharged excitonの磁場下における選択則から、
であるので、それぞれに偏光で遷移はは三本可能である。これはスピンの角運動量のz成分が±1のとき遷移が可能である。かつfree holeがないとならない。(X+ ⇔ h+ + photon)
PRの測定はemissionではなくてoptical excitationを測定を提供してくれる。
PL測定では一番低いX+の遷移を測定するのは難しい。それは、離れているからだ(と書いてあったが、よっぽどかPL測定のほうが見やすいような気がしますが)半導体の他の界面の干渉によってスペクトル線がはっきりしなくなるという欠点もある。(これはPRでも同じだと思うけど、chopperをかけて同期信号だけ持ってくれば問題ないのかね)
測定条件は2.54eVのLaser energyで測定した。測定結果はと磁場に対する動きはPLのそれとほとんど同じだった。やはり、磁場0の状態ではspin-tripletの遷移は確認されなかった。
spin-singletのσ+ とσ-を比較すると、8Tでは σ+の遷移のほうが強いが、0Tでは同程度だった。これは明らかに上の図の選択則から(つまり、charged excitonの存在を支持する)言えることで、磁場があるとh↓とh↑ではcarrierの密度が異なるために、つまりσ+で遷移できるh↓の数が多くあるからである。