電場Eを印加された非線形媒質の誘電分極は、
となり、第一項が線形分極PL、第二項が非線形分極PNLである。
χ(1)を線形感受率、χ(2)、χ(3)を2次、3次の非線形感受率といい、一般的に電場の偏光方向の組み合わせに対応した
テンソルである。添え字と積記号の点の数に1を加えたものがテンソルの階数(クラス)であり、
次数が上がると非線形感受率は小さくなり観測するのが困難になるが、逆に光が強くなると高次数のために
非線形効果は急速に大きくなる。
ところで、マクスウェル方程式を非線形分極を考慮して、波動方程式を求めると、
から
となるから、マクスウェルの方程式に入れて整理すると、
となり、非線形波動方程式を得る
線形波動方程式との違いは最後の項の非線形分極の時間に対して2階微分している項が加わっているという点である。