分光器


3.4  実験からσとσmの推定する方法

(1)標準的な推定方法

実際限られた測定回数の測定値から、どのようにしてσやσmを計算すればよいのだろうか?

先ほどのσmとσの関係があるのでどちらかを算出すればことは足りる

σの推定値は[(1/n)Σei^2]^(1/2)から算出できそうだが、ei=xi-Xであるため真値Xが分からないと

σを算出できない。この問題を解決するために、測定値xiと平均値<x>との差、残差diを考える



diはeiと異なり実験で得られる値である。diの2乗平均を



上式で下の関係式を用いて式を変形すると





となる。上記の平均をとると、



さらに以下の関係式を利用すると





実際、s^2のさらに平均をとれるほど、測定回数をこなすほど時間に余裕のある人は少ない

そのため<s^2>を使う代わりに、sそのものを使ってしまうという近似を行う



このようにして、実験でもとまる値を用いてσやσmを評価する式を得ることができた。

この式がどの程度信頼できるかどうかに関しては次節に説明することにする